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まあ中古好きっていうのはわたしが吝嗇であるがゆえという点も決して否定出来ないのだが。いいカッコ言わせてもらえば、古いモノを選んでしまうのはモノを作った人々の「どや顔」を受け止めたいからなんですよね。
「どや!この出来栄えは!」とか「どや!この部分の構造の妙は!」って顔を製品を通して感じたい。もちろん現行の製品であってもそういう表情が感じられるモノはたくさんあるのだけど、やはりどうしても現在のシビアなビジネス環境ではオーバークォリティが許されにくい。マーケティングなるものを突き破る熱情をモノを作る人々が維持しにくい空気が漂ってるわけで。”色気”と”節約”を両立させるのは至難の技なのです。 デザイナーであるわたしは出来得る限り「どや!」っと得意顔ができるような仕事を心がけてはいるのですが、プラベートな領域ではどうしたってまだモノ作りの現場に余裕のあった時代に作られたモノ、モノづくりの構造が転換される前の時代のモノを選んでしまうのです。 下の写真は年末に組んだ90年代のパナソニック「レ・マイヨ」。ツール・ド・フランスで日本のフレームメーカーとして初めてマイヨ・ジョーヌを獲得した大阪のオッサンたちの「どや!」があちこちから顔を出しています。 追記:Sさん、アウターローは見なかったことにして...。 ![]() ■
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by sivaprod
| 2011-01-20 05:50
| デザイン
パソコンと向かいあってご飯を食べるようなわたしの生活スタイルではさして必要ないだろうということで今回は当分静観するはずだったのに。
買っちゃいました。iPad WiFi16GB。 予約開始の報を聞きとりあえずアップルストアのネット予約サイトを見に行って戯れにクリックしてみたら「今混んでて忙しいんだよ!」とニベもなくはねつけられたものでついムキになってしまって。iPhoneの時と同じパターンだ…。まあGUIデザインのお仕事で食ってるので持ってないのもどうかという話なんだけど。 で実際触ってみた感想はというと、アンチApple派の多くがけなすように確かに”iPad Touchが大きくなっただけ”なんだけど、大きくなっただけでこうも使い心地の次元が変わるものかというのがわたしの実感。なんというかiPod TouchやiPhoneのあのサイズから来る閉塞感から開放された感じ。「慣れるとこんなに便利&楽しいものはない」というiPod TouchやiPhoneに対して「慣れなくても便利&楽しい」のだ。同じ操作をするにしてもiPod TouchやiPhoneに比べて心理的ハードルがずいぶん低く感じる。ルーズに操ってもなんとかなりそうなゆるい感じを受けるんだよね。この感覚はたぶん私だけではないと確信してるけど、こればかりは触ってみないとわからないかも。 他にもいろいろ感じたあれこれは既にいろんな人がいろんなところで言ったり書いたりしてるだろうからいまさら新たに付け加えることもないけど、ひとつだけ言わせてもらうならiPadを買おうかどうしようか迷ってるあなた。あなたが活字中毒者なら迷わず買いなさい!青空文庫に収蔵される数千冊の書物をいつでもどこでも好きなときにダウンロードして文庫見開きサイズで読める端末なんですぞ。たとえば折口信夫が141冊、夢野久作が153冊、種田山頭火なら53冊。人待ちどきやひとり御飯の時など、いつでもどこでもかつ無料で読める。パソコンのように後ろにチラ見えするブラウザだのメーラーだのウイルスチェッカーだのに邪魔されることもなく文章に集中できるのでホント文庫本を手にするのと同じ感覚。なにより本が畳まれないように片手で悪戦苦闘しながらヤキソバをやっつけなくて済む。 ああ、それともうひとつ。あなたが写真好きならやっぱり迷わず買いなさい!たとえばこんなレベルの高い報道写真集が高解像度でやっぱりいつでもどこでも無料で見ることができる。 さてもし既にあなたがiPadを購入する予定だったらフトコロが許す限り断固3Gモデルをオススメする。わたしはフトコロ具合との相談により最廉価モデルを購入したのだが、調べ物をしようとして無線LANのエリアから外れてることに気づいた時のやるせなさと言ったら! ■
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by sivaprod
| 2010-06-09 05:37
| デザイン
一昔前に大ヒットした「アメリ(原題:Le Fabuleux Destin d'Amélie Poulain)」って映画。わたしも観て「うわ、パリってやっぱステキ…」と思わず目にお星様を浮かべてしまい後で大いに反省したのだが、観たことないひともYann Tiersenが手がけたサウンドトラックはどこかで耳にしてるはず。
主人公のアメリはちょっとしたイタズラやあるいはそれヘタしたら犯罪やん!な振る舞い(定位置にあるはずの人形を動かしたり一方通行の手紙に返事を捏造したり)で退屈な日々を送る人々の暮らしに小さな波紋をおこしてはほくそ笑むのだが、その中のひとつに街を歩いている目の不自由な人に突然寄り添い周りの景色や起こってることを逐一実況しながら一緒に歩く、というシーンがあってなかなかに心打たれたのだった(もっとも実際いきなりそんなことやられたら気味悪い以外のなにものでもないだろうけど)。 ”LookTel?”というモバイルフォン用アプリのデモを見ていたら思わずアメリのそのシーンを思い出してしまった。 ”LookTel?”はモバイルフォンのカメラが捉えた文字を読み上げてくれるだけでなく、形状や色をネット上のデータベースと照合して合致したものを教えてくれる。またデータベース上で見つからなかったものは自分で情報タグを加えていくこともできる(たとえば自分の家の台所の醤油とソースの入れ物の区別をつけたり)。そして一連の操作はすべて音声のみで可能。これだけでも目の不自由な人々にとっては大きな助けになるとおもうのだけど、これがAR(拡張現実)技術と結びつけられたらさらに話が楽しくなってくる。 「ここに段差あり」だとか「ここに点字表示あり」などという情報が蓄積されていけば目の不自由な人々のQOL向上への大きな手助けになるのはもちろんのこと、「いま歩いてるところは夜になると野良猫の集会所になるんですよ」とか「今ならあそこで金木犀が香りますよ」なんて自分が見つけたささやかな幸せをどこかの知らない人が拾い上げてニッコリするところを想像するとなんだか楽しくなる。 携帯電話が街頭での人々のつながりを分断していると感じる人も少なくないようだけど、他者との会話って目の前に居る相手とだけじゃないんだよね。なんだかまだまだいろんな可能性がありそうだ。 ■
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by sivaprod
| 2010-05-25 22:11
| デザイン
たとえば福祉作業所やあるいは村起こしグループなどが作るクラフト作品を売り場で見たり知人から購入を勧められたりした時、製作者の熱意や労力に心打たれながらも「これは欲しくならないよなあ…。」といささか後ろめたく思いつつ購入をためらったりあるいは購入してもどこかにしまい込んでしまったりすることはないだろうか。そういう製品を見る度に「これはデザイナーが関わるべきだよなあ。わたしならどうするだろう?」と考えていた。けど考えるだけならサルにでも出来る。カタチにしてこそデザイナー、わたしはデザイナー失格だ。
考えるだけでなく実行に移しそれを高いレベルで保ってる人々がいる。元刑務官の吉田幸世氏が立ち上げたプリゾナという会社だ。もともと刑務所内での刑務作業は単純反復作業や一昔前の技術水準による作業など、職業訓練としては必ずしも適してるとは言えないものも多く(私がかつてデザインを手がけた洗濯ピンチのバネは服役者が一つ一つ手で入れてると教えられた)、さらに近年の不況により外部企業からの発注量も激滅している。刑務作業で製作される商品をデザインによって付加価値の高い洗練されたものにすることで、ユーザーには魅力的な製品が安価に提供され受刑者はスキルとプライドが身につけられる可能性が高くなる。元刑務官という経験と人脈を活かした素晴らしい試みだと思う。実際プリゾナが提案する商品はどれも刑務所で作られているという”物語性”を除いても誰もが欲しくなるような洗練された仕上がりだ。 気になるところが皆無なわけではない。懲罰や社会適応訓練という法的規定はあれど、付加価値の高い労働に一般労働法規の適用がされないことの理路を私は今のところどう考えれば良いのかわからない。刑務作業に対する報奨は1人1か月当たり平均約4000円強。社会復帰の原資とするにはあまりにも心細い金額だ。もっともこれは吉田氏たちが動かせる話ではなく社会全体で考えるべき問題であるのだが。 ともあれ彼らの試みを知って、ビクター・パパネックの「生きのびるためのデザイン」を読み感激したことがデザイナーという職業を選ぶきっかけの一つになったわたしが忘れてはいけない「お前は何のためにデザインしてるのだ?」という問いを改めて突きつけられた気がする。 ところでプリゾナの製品ブランドLUDOVICO(ルドヴィコ)。シャレが効いてるというかタチがワルイというか。プリゾナ社内ではベートーヴェンの第九が流れてたりするのだろうか(笑)。 ![]() ■
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by sivaprod
| 2010-03-13 05:23
| デザイン
出ましたね、iPad。果たして世評第一弾はいかがなものかとあちこち回っていろいろ読んでみたら、発表前に色々と想像されていた先端的ソリューションが見受けられずいわばただの巨大なiPod Touchでしかないというあたり結構みなさん戸惑っておられるようで。早くも「こんなの日本じゃ使えねえYO!」とダメ出ししてる人もいるし。この人に限らず、「Adobe Flashが動かない」「カメラがない」「マルチタスクじゃない」あたりは欠点として多くの人が指摘しているし「これなら従来のネットブックでも十分では?」という声も少なくない。
いやいやいや。「Flashが動かない」「カメラがない」「マルチタスクじゃない」。そんなことはどーでもいいのです。iPadのキモは ・機械的な可動部や隙間やくぼみがほぼゼロに近いこと。 ・製品の天地左右が決まっていないこと。 ・OSやアプリの起動が超速であること。 ・マルチタッチであること。 ・安価であること。 の5つだけ。 それはどういうことかというと、「台所で菜箸を持ったままレシピをめくる」「忙しい旅立ちの前に列車の連絡を確認する」「子供に絵本を読み聞かせる」「ポテチをつまんだ手でビデオのチャプタ移動」「トイレで短編小説を読む」「猫をかまいながらパズルを解く」「恋人と床に寝転がってオセロ勝負」。これ、ネットブックでやる気になります? 現在はまだ多くの人にとって食事を作ったり散歩したり子供と遊んだり等の「日々の暮らし」と「パソコンを使う時間」というものが分離独立しているけど、iPhoneユーザなら日々の暮らしに常にネットに接続されたパソコンが寄りそうことの快適さを味わってしまっただろうし、iPhoneの画面が広くなればその快適さを自分の気に入った人と共有できるだろうということは容易に想像出来るはず。わたしたちが台所やソファの上や玄関やお布団の中でしたいのは”パソコンを使うこと”ではなく”楽しく暮らすこと”だって。 そして価格。ソファや台所の作業台やこたつの上に放り出しておけるような道具の値段として、たとえばカメラや外部接続端子を付けたがゆえに7万円とか8万円になってしまえば少々肩に力が入る。5万円前後ならちょっと上等のデジカメやフォトビューワーとさして変わらない。壊してしまって買い直すにしても5万円と7万円では心理的に微妙に変わってくる。購入や使用のハードルを低くした良い価格デザインです。 ひとつだけ我が国での売れ行きに影響があるとすればWi-Fiや3Gのインフラがまだ充実してるとは言えないという点だけど、それだってiPhoneなどのスマートフォンを持って街を歩いてる人は日々無線スポットがどんどん増えていってるのを実感してるはず。 デザインするということは”暮らし”を考えること。iPadは製品としてはまだまだ未完成だし我が国でのビジネスがいきなり成功するかどうかはいささか不透明だけど、”暮らしの道具”としてはあのカタチとあのスペックは全くもって正しいデザインなのです。 でも。ご飯もともすればMacの前でかっこんでしまうヤモメ暮らしのオッサンには不要な道具かもなあ...。 ■
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by sivaprod
| 2010-01-29 04:34
| デザイン
iPhone使いの間で最近話題のアプリ、Voice Band。早速購入してみました。
いやはや、こりゃ楽しい!わたくしDTMソフトウェア(音楽作成ソフトウェア)のGUI デザインの仕事をしてるのですが、これはもしかしたら全く音楽の素養のない人がDTMソフトに感じる取っつきにくさを雲散霧消させる一里塚になるやも、とちと焦ってますよ。既存のDTMソフトも昔に比べればずいぶん易しくなったとはいえ未だにマニュアル無しでは手も足も出ない道具であり、いきなり「こりゃ楽しい!」にはなかなかなれないわけで。それに対してVoice Bandはいきなり楽しい!ホント、これは脅威です。 で唯一このソフトに欠点があるとすれば、起動するのが誰もいないとこでないと結構恥ずかしいというとこかな。「ぱー!」だけでノリノリになってる姿はかなりこっぱずかしいのだ...。 ■
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by sivaprod
| 2010-01-22 00:35
| デザイン
「まだ使えるものは買い換えない」「出来れば買うより貰うもしくは拾う」などと、なにやらエコオヤジなこと書いておきながら。すみません、iPhone買い換えてしまいました。というのもiPhoneって故障や破損の時の時間や金銭のリスクが高いのだよね。近くの店舗に代替機があるかどうかもわかんないし(他メーカーの3G端末とSIMカードの互換性無し)、純正の修理代は目の玉が飛び出るようなお金取られるし。で値下げキャンペーンに乗じてiPhone 3GSに乗り換えました。これでいつ故障や破損が起きても代替機を自前で用意できるので安心。
いわゆるガラパゴス携帯からiPhoneに替えて一年半になるけど、どうも一向に飽きる気配なし!面白すぎる大人のオモチャとして日々いぢくっていちいち驚いたり感心したりしてるわけですが、最近登場したGoogle音声検索にはとりわけ驚いた!なんだこれは! たとえば「北堀江のローソン」とか「「100ドルを円で」とかマイクに向かってしゃべれば位置や換算額を表示してくれるのだ。でこれがやたら認識精度が高いのです。「うえだうまのすけ」とか「たかさきやまさるきち」ぐらいなら一発で認識してウィキペディアの該当ページに。これは実は大変なことですよ。キーボードを打つよりしゃべる方が早いとなればモバイル機器のパラダイムを一変させてしまうかも知れない。 かと思えばAMAZONは画像認識技術で対抗してきて。これはどういうことかというと、街で見かけたものや雑誌に掲載されてるもので詳細がわからないものがあればiPhoneのカメラで撮ればAMAZONさんが「それはもしかしてこれですか?」とじぶんちで扱ってるものを提示してくれるのだ。実際いろいろやってみるとこれが面白くて。AMAZONで売ってなさそうなものでもなんとか関連付けて提示してくるんだけど、それが微妙にオカシイのです。たとえばこれは流石に売ってないだろと友人が持ってた人工関節を写してみたら「もしかしてこれですか?」って提示したのは冷蔵庫。なんでや!とよく見たら背景に写ってたのですね、冷蔵庫が。なんで正面にでかく写ってるものを無視するのだ。よし、それじゃこれならどうだ!と私自身の顔を写してみたら「これですか?」って提示されたのはメガネのフレームだけ。私の顔で値段付くのはメガネフレームだけなのかよ…。ではこれはどうだ!と愛車ホンダ・ビートを撮ってみたら「これですか?」って出てきたのはフェラーリ。それも車そのものではなく10ドルのポストカード。イヤミかよ…。 そんなことして遊んでたらどーしたって撮って試したくなるでしょう、あれを!(私と同じような小学生なみの感性をお持ちのあなたならわかってくれるはず)かといって実物を撮るのは躊躇われる。AMAZONさんのスタッフの間で回覧されて笑いものにされたりしたらやだし。つか公然猥褻罪で捕まるかもだし。ってことでむかしむかし余ったデザインモデル材料で型取りして作ったレプリカ(若気の至りです…)が手元にあったのを幸いそれを撮して判定を待ってみたら。「これですか?」って教えてくれたのは”Perfect 10 inch Dong”。やっぱイヤミかよ…。 ■
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by sivaprod
| 2009-12-29 02:21
| デザイン
入れ歯というものを誂えてみた。
歯科医師のいい加減な処置のまま十数年片方の奥歯を欠損したまま過ごしてきたのだが、違う歯を治療するために久々に新たな歯科に通うことになり、そこの医師の薦めもあって部分義歯というものを入れて見る気になったのだ。で先日出来上がってきたのだが、なにしろ初めての体験ゆえワクワクして装着してみたところ。 おえっぷ!吐き気がとまんないよう。 義歯としてはかなり小さいサイズであると思うのだけど、付けてものの数分も経たないうちに何かの拍子で舌に触る異物感が気になり吐き気が。みんなこんなの付けてるの? で義歯というものをまじまじと眺めてみるにふと「どうせ樹脂で作るならもっとハデな色とかにしてもかまわないんじゃないの?」と思ってしまった。極力人体の質感に近いように作っていても、というかそれがかえって微妙に猟奇的とでもいうかなにやら生々しい存在感が醸し出されてしまうというか。 義歯に限らず義手や義足あるいは義眼などは失われた機能を補助するという役目以外に、失った部分に対する喪失感をカバーする、その人のプライドを復活させるという役目も持つ。そういう意味では自然な人体の質感を追求することは当然なことではあるけれど、もっと振り幅が広くてもいいんじゃないかなんて思ってしまう。眼鏡というものが視力を補填すればそれでいいという製品から今や積極的にファッションの一部を担う製品へと変化を遂げたように。 義歯だって鮮やかなブルーだったりすれば格闘技で使うマウスピースみたいでかっこいいぞ。フェラーリレッドの義足、っていうのも中々にシブイような気がする。ズゴックな義手っつうのも通好みじゃないか? ってことで、実はせっかく作った入れ歯ではあるけれどあまりに吐き気を誘うので作り直そうと思っていて。その際医師にラスタカラーとかで作れないか相談してみる予定。ふざけるな!って言われるかな? 余談ですが。 歌人の斉藤茂吉が総入れ歯を作るにあたって、人工物なら歯を一本一本独立させる医学的意味がないじゃないかと奥歯から前歯までを一枚板にした入れ歯を作らせてご満悦だったところ、見た目がまるでウミガメのようになってしまった茂吉を気味悪がった家族から抗議を受けやむなくお蔵入りさせた、という話を北杜夫のエッセイで読んだ記憶が。そりゃさぞかし気味の悪い光景だったでしょうねw。 ![]() 写真の美しい義手はノルウェーのHans Alexander Huseklepp氏のデザイン ■
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by sivaprod
| 2009-08-19 06:31
| デザイン
大方の予想に反し、外寸もIFレイアウトも旧モデルと全く変えずに出たiPhone 3GS。やっぱAppleわかっとるねえ。
「まだ使えるものは買い換えない」「出来れば買うより貰うもしくは拾う」というのがわたくしの基本姿勢なのだけど、店頭で3GSを触ってみて内蔵カメラの使い心地のあまりのキモチ良さに「こ、これは欲しいかも...」とクラクラ来てしまった。実はiPhoneに搭載されている機能を一つ一つみればそれらは日本製携帯端末が既にもっと高度な形で実現してるものばかりだったりする。なのに使っていてのこの「快感」の差はどうしたことか。 それはiPhoneがデザインしてるのは「携帯端末」ではなく「暮らし」だからだ。国産の携帯端末では内蔵カメラの解像度を上げるのにしのぎを削っているけど、そこにはユーザーの”写真を撮る暮らし”が見えてこない。たとえば「A4サイズのプリントアウトに耐えられる解像度」は、ユーザーが携帯でパシパシ写した写真をA4でプリントアウトして愉しむだろう、という「暮らし」を想定して与えられたわけではないはずだ。 デザイナーに必要なのは、”写真を撮る暮らし”ってのがどういうことか、リアリティを持って想像できること。もっと大事なのはデザイナー自身が”写真を撮る暮らし”を愉しむこと。iPhoneを使う気持ちよさは練り上げられたGUIであるとか洗練されたフォルムとかによるものだけじゃない。デザインした人々、そして彼らがデザインしたモノの周りに集まってくる人々が暮らしを愉しんでいることが伝わってくるからだ。 ってエラそうなこと言ってるけど、わたしだって使いもしない一眼レフや広角レンズを買っちゃうんだよねえ...。 ■
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by sivaprod
| 2009-07-30 04:47
| デザイン
外形デザインをお手伝いしていたアコースティックギターが仕上がってきた。
量産品とはいえ手工に近い製品なのでそれなりの価格帯のギターではあるのだけど、クライアントのご好意により一本譲っていただくことが出来た。 デザインの仕事していて嬉しいことのひとつは、脳内にあった形が実際に姿を現して店頭に並んだ時だ。その製品がたとえ自分が直接ユーザーになれないようなものであっても嬉しいが自分も使っていて一家言持っているようなカテゴリの製品であればなおさらウレシイ。 早速チューニングしてとりあえず弾き慣れた曲を一通り。といっても高校生の時にモテたい一心で学校の近くのレコード屋で小遣いで手の届くアコースティックギターを買いこみジャカジャカやってた頃からさして腕前が上達しているわけでもなく「それって5フレット以上はいらんのんちゃうん?」な曲ばかりなんだけど。そしてその下手くそな腕前で弾きがなりする曲も高校生の頃とさして変わらぬ趣味であるのもこれまた。 当時大好きだった山崎ハコの持つギルドのアコースティックギターに随分憧れ欲しくて欲しくてたまらなかったけど、そして今ではそれを手に入れることもさして難しいことでは無いんだけど、なんだか自分の下手くそな腕前には分相応な気がして、結局ずっと愛用して来たのは今や飴色に灼けた18000円のベニヤのギター。そして今わたしの元にやってきたギターは偶然にもかつてそのベニヤのギターを作った楽器メーカーのものなのだ。 なんだか不思議なような。 ![]() ■
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by sivaprod
| 2009-03-12 06:21
| デザイン
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